■シナリオ基本情報 ▼作者  アルバガルド(twitter:@Alba_gard) ▼作者(代表者)twitterアカウント @Alba_gard ▼プレイヤー人数  2〜3人 ▼想定プレイ時間  2時間半 ▼シナリオタグ  ストリート、NBI、恐怖政治 ●ウルトラライトシナリオ  本シナリオは「ウルトラライト(超軽量)シナリオ」だ。標準的な『トーキョー・ナイトメア』シナリオに比べ、より少人数のプレイヤー、より短時間でのプレイが可能だ。他のシナリオであればプレイ自体が成立しない状況でも、気軽に『トーキョー・ナイトメア』を遊ぶことができるだろう。   ●シナリオレギュレーション  本シナリオの想定レギュレーションを以下に記載する。ただし、使用するデータの変更やRLが調整を行った場合、改めてレギュレーションを提示すること。 ▼使用経験点  0〜50点程度 ▼達成値制限  制限なし。  ゲストデータの最大達成値は21である。 ▼RLが使用するルールブック  『TNM1』 /*アンダーワーク情報*/ ■アクトトレーラー  キャスト作成の前に、以下のアクトトレーラーを読み上げること。 -------------------------------------------------- 悪夢の街に、秩序はない。 あるのは力なき法と、混沌だけだ。 そんな世界に失望し、男は理想郷を夢見た。 王国――それはスラムの奥深くに築かれたXランクによる都市国家。 そこでは恐怖支配による、絶対の秩序が実現していた。 その頂点に立つのが、国王アレッサンドロ。 NBIを捨てた男。 力ある法を望んだ男。 かつての同僚を追い、猟犬達は玉座を目指す。 トーキョーナイトメア 『ダークキングダム』 夜が来て、悪夢が始まる。 -------------------------------------------------- ■アクトハンドアウト 各キャストには、以下の設定が推奨・追加される。 キャスト@:NBI機動捜査班 キャストA:キャスト@の協力者 キャストB:キャスト@の護衛 ▼キャスト@ コネ:アレッサンドロ 推奨スート:【感情】 QS:特別捜査官(『TNM1』P104) スタイル:イヌ  キミはNBIだ。アレッサンドロはかつてキミと同じ捜査官だった。  だが法の無力に失望した彼は、キミを残し、去っていった。  今のアレッサンドロはストリートに流通するドラッグビジネスのクロマクだ。  スラム街の一角に、みずからの王国を築き、君臨しているという。  キミはかつての仲間を裁かなければならない。 【PS:アレッサンドロを逮捕する】 ▼キャストA コネ:キャスト@ 推奨スート:【理性】 QS:電子世界の騎士(『TNM1』P106) スタイル:ニューロ  キミはハッカーだ。  今回の仕事はアレッサンドロの支配地に潜入するキャスト@を支援すること。  王国の守りは堅牢で、侵入者をけっして許さない。  だが電脳技術はあらゆる不可能を可能にする。  キミの手引きがあれば、アレッサンドロのもとにたどり着くことができるはずだ。 【PS:キャスト@の任務に協力する】 ▼キャストB コネ:ミス・ヴァイオレンス 推奨スート:【外界】 QS:荒事屋(『TNM1』P108) スタイル:なし  キミはボディーガードだ。  今回の仕事はアレッサンドロの支配地に潜入するキャスト@達を護衛すること。  アレッサンドロは腕利きのマフィア達を従え、王国の人々を恐怖で支配している。  中でも側近のミス・ヴァイオレンスはストリートでも悪名高い殺し屋だ。  ヤツらの巣に飛び込み、生きて帰る……。ハードな仕事になるだろう。 【PS:仲間を守る】 ■キャスト作成  トレーラーシート(アクトトレーラー、ハンドアウトなど)を参考にキャストを作成すること。 ●クイックスタート  本シナリオでは、以下のサンプルキャストを使用することを推奨する。 キャスト@:特別捜査官(『TNM1』P104) キャストA:電子世界の騎士(『TNM1』P106) キャストB:荒事屋(『TNM1』P108) ●コンストラクション  コンストラクションで作成する場合、以下の推奨スタイルで取得することを推奨する。 キャスト@:イヌ/NBI機動捜査班 キャストA:ニューロ/キャスト@の協力者 キャストB:指定なし/キャスト@の護衛 ●プレイヤー人数が2人の場合  プレイヤーが2人の場合はキャストBをぬくこと。 ●必要な神業  ゲストが使用する即死系神業だけでキャストが死亡することを防ぐため、キャスト全員で2個以上(2人の場合は1個以上)の防御系神業が必要だ。  また《電脳神》に使用方法が想定されている。 ●主に使用する技能 〈社会:ストリート、警察〉 ■キャスト間コネクション  キャスト間のコネは以下のとおりに取得する。 キャスト@→キャストA→キャストB→キャスト@ /* RL用テキスト */ ■ストーリー  NBI捜査官だったアレッサンドロは、トーキョーにおける法の無力に失望し、警察をやめた。完璧な秩序を夢見た彼は、ストリートに己の国をつくることを決意する。  アレッサンドロはスラムの一角を支配すると、Xランクを暴力によって従え、ドラッグの生産をはじめた。  国王として君臨したアレッサンドロは、厳格な王国法を制定し、絶対の秩序を築いた。法を破ったものは必ず発見され、処刑される。それはアレッサンドロが夢見た、力ある法の実現だった。  しかしNBIはストリートに流通するドラッグの生産地である王国に、目をつけていた。機動捜査班の大鷹アキラ班長は、キャスト達を呼び集め、アレッサンドロの逮捕を依頼する。  キャスト達が王国に侵入し、アレッサンドロを倒したならばシナリオは終了する。 /* オープニングフェイズ */ ●オープニング1:アレッサンドロ・イヤーワン シーンプレイヤー:キャスト@ 登場:不可 ◆解説  キャスト@のオープニング。かつてまだ同僚だったころのアレッサンドロとの回想シーン。アレッサンドロは無法との終わりのない戦いに失望し、NBIをやめる。 ▼描写  数年前、アレッサンドロはキミと同じNBI捜査官だった。キミ達は犯罪組織の捜査を行っていたが、捕まえられるのは、末端の小悪党ばかり。犯罪は増えることこそあれ、減ることはなかった。 「もう、うんざりだ」  その日、アレッサンドロはつぶやいた。 ▼セリフ:アレッサンドロ 「俺はもううんざりだ。法なんてものに、なんの意味がある?」 「この街の秩序をつくっているのは日本政府でも、俺達でもない。暗黒街に根をはるクロマクどもだ! 俺達はやつらのおこぼれにあずかって、この街を守っているふりをしているだけだ」 「今日かぎりで、俺はNBIをやめる……。俺も秩序をつくる側になるんだ」 ◆結末  そう言って、アレッサンドロはNBIをやめた。それから数年後、ふたたびアレッサンドロの名前を聞いた。ドラッグビジネスのクロマク……それが今のアレッサンドロだ。シーン終了。 ●オープニング2:ミッション・インポッシブル シーンプレイヤー:キャストB(*1) 全員登場 ◆解説  キャストA、キャストBのオープニング。キャスト@も自動登場となる。  キャスト達はNBIに呼び集められる。大鷹アキラはキャスト達に、キャスト@と協力するように依頼する。 ▼描写  キミ達はNBIに集められていた。スラムに王国を築きあげたクロマク、アレッサンドロを逮捕するというのだ。  機動捜査班を率いる“突撃班長”大鷹アキラは、キャスト@を紹介した。やつが今回のチームのリーダーだという。 ▼セリフ:大鷹アキラ 「こいつがキャスト@。今回のミッションを担当する、腕利きの捜査官だ。どうかふたりでこいつを助けてやってほしい」 「知ってのとおり、今回の獲物はアレッサンドロ。今、ストリートに流通するドラッグを仕切るクロマクだ」 「こいつはスラムの一角を支配下に置いて、Xランクに麻薬をつくらせてる。そこは、アレッサンドロの王国……なんて呼ばれてるらしい」 「王国産のドラッグによる汚染は深刻だ。なんとしても叩きつぶさなきゃならない」 (キャストAに)「王国の守りは堅牢だ。今まで潜入しようとした捜査官は、全員殉職した。だがおまえの電脳技術があれば、うまいこと潜り込めるだろう」 (キャストBに)「やつらはストリートの荒くれ者をかき集めて、Xランクを弾圧してる。そいつらをたばねるのがミス・ヴァイオレンス……ストリートで最悪の殺し屋だ」 「まず最初の難関は国境越えだな。そのあとは王国内に案内役が手配してある。そいつと合流してくれ」 ◆結末  大鷹アキラは調査費および前金として全員に、ひとり5報酬点を渡す(*2)。 『TNM2』掲載の追加ルールを採用している場合、[SPS:王国を滅ぼす(5経験点)]をキャスト全員に渡す。  キャストが仕事にとりかかったところで、シーンを終了する。 /* リサーチフェイズ */ ■クライマックスの条件  キャストが[収穫祭のアドレス]に向かい、侵入のために神業を使用したなら、クライマックスになる。 ●イベント1:国境線 条件:リサーチフェイズ最初のシーン シーンプレイヤー:キャストA 全員登場 ◆解説  王国の城壁を乗り越え、王国内へと侵入するシーン。  登場したキャストは〈社会〉〈コネ〉以外のいずれかの技能で、難易度14の判定を行う。  失敗したキャストは国境守備隊の攻撃によって社会ダメージ[16:襲撃]を受ける。  なんらかの神業を使用した場合は、キャスト全員が判定に成功したものとみなす。 ▼描写  スラム街の只中。数キロ四方をそのバリケードはのみこんでいる。ここから先はトーキョーであって、トーキョーではない。まったく異なる秩序が支配する世界だ。多くの捜査官がここを越えようとして、散っていった……。  さてどうするか。 ▼セリフ:国境守備隊 「侵入者だ、撃て!」 ◆結末  キャスト全員が判定を終えたなら、シーンを終了する。 ●イベント2:闇の奥 条件:「イベント1:国境線」の直後 シーンプレイヤー:キャストB(*3) 全員登場 ◆解説  王国に足を踏み入れたキャスト達は、そこで恐怖政治の実態を目撃する。  キャストがミス・ヴァイオレンスに話しかけた場合、ミス・ヴァイオレンスは騎士達に命令し、キャストを捕まえようとする。騎士団はエキストラのため、宣言だけで逃亡は可能だ(*4)。  キャストがミス・ヴァイオレンスに即死系神業などを使用した場合、ミス・ヴァイオレンスは神業で対応する(*5)。 ▼描写  キミ達は国境を乗り越え、アレッサンドロの王国に、足を踏み入れた。  どこまでも広がる、薄汚れたスラム街。その一角に、群衆が集まっている。彼らの視線の先では、いくつもの亡骸が縄で吊るされている。その中のひとりが、キミ達が合流するはずだった案内役だ。  その下で、カタナ達を従えたスキンヘッドの美女が声をはりあげる。 ▼セリフ:ミス・ヴァイオレンス 「よく見ておけ。これがアレッサンドロ陛下にたてついた不穏分子の末路だ」 「不穏分子を出した地区は、今月の生産ノルマを二倍にする。だが分子を当局に密告してきた地区は免除しよう。陛下の寛大に感謝するといい」 「王国の礎たる民をこのような形で失い、陛下は大変悲しんでおられる。人口増加のノルマをさらに上乗せする。失った人口は、子を産んでとりもどせ」 (キャストが話しかけた)「貴様たち、王国の民ではないな。連行する!」 ▼セリフ:国民 「なんてバカなことを。陛下に逆らったらどうなるか、わかっていたはずなのに……!」 ◆結末  ざわめく人々をのこしミス・ヴァイオレンスは去っていく。あとには怯える人々だけが残された。  シーン終了。次のシーンから情報収集が行える。 ●イベント3:王国法第十四条 条件:【アレッサンドロ】の情報をすべて入手した ルーラーシーン 登場判定:不可 ◆解説  アレッサンドロをえがくルーラーシーン。  アレッサンドロは《制裁》を使用し、キャスト@に社会ダメージ[21:guilty- 有罪]を与える。この社会ダメージは王国法に基づくものであり、王国内でのみ適用される。これはアクトルールである。 ▼描写  アレッサンドロの宮殿――。  しゃれこうべで飾り立てた玉座で、ひとりの男が頬杖をついていた。人々は彼をこう呼ぶ。“国王”アレッサンドロと……。  その御前でミス・ヴァイオレンスは膝をつき、頭を垂れていた。 ▼セリフ:ミス・ヴァイオレンス 「不穏分子をとり調べたところ、NBIが国境を超え、侵入してきたことがわかりました。国境守備隊からも報告があがっています」 ▼セリフ:アレッサンドロ 「ほう……生きて国境を越えたものははじめてだな。どうやら今のNBIにも、すこしは骨のあるやつが残っていたらしい」 「諸君。王国法第十四条を思い出せ。秩序を乱すものはどうする?」 ▼セリフ:兵士 「殺せ! 殺せ! 殺せ!」 ◆結末  アレッサンドロは満足げにうなずく。 「ならばそのとおりにせよ」  アレッサンドロは《制裁》を使用する。  シーンを終了する。 ●イベント4:民の涙 条件:「イベント3:王国法第十四条」の直後 シーンプレイヤー:キャスト@ 登場判定:〈ストリート、警察〉10 ◆解説  アレッサンドロの命令をうけた国民達が、無実の民を殺そうとするシーン。彼らはエキストラであり、宣言のみで倒すことができる。キャストが助けに入らなかった場合には、そのまま殺される。アレッサンドロの非道さを強調し、結末に移ること。 ▼描写  王国を暴力が包みこんでいた。アレッサンドロに従う国民達は、血眼になって捜査官をさがしている。彼らは武器をもって人々の家におしいり、蛮行をくりひろげていた。 「おまえは陛下に対して反逆的な言動をしていたな。おまえもNBIの手先か!」 「ち、違います。この子だけは、この子だけはどうか許してください!」  子供を抱きしめて、泣き叫ぶ母親。  男はその背中にナイフを振り上げた――! ▼セリフ:武器をもった国民 (キャストが止めにはいった)「あらわれたか侵入者め! 王国の法と秩序をおびやかす者に死を!」 「この国にはこの国の法がある。それに従ってれば、陛下はご褒美をくださるんだ。それのなにが悪い!?」 ▼セリフ:母親 (キャストが助けた)「あ、ありがとうございます!」 「最初にアレッサンドロが現れたときには、これで仕事に困らないってみんな喜びました。でも彼は私達のことを、麻薬を生み出す道具としか思っていなかったんです」 「すこしでも逆らう者はみんな処刑されました。この子の父親も、そのときに……。あとに残されたのは、ドラッグにおぼれ、アレッサンドロにこびへつらう者ばかり」 「警官さん。どうか、どうか私達をお救いください……!」 ◆結末  アレッサンドロを倒さないかぎり、この悲劇は終わらない。シーンを終了する。 /* クライマックスフェイズ */ ●クライマックス1:アポカリプス・ナウ シーンプレイヤー:キャスト@ 全員登場 ◆解説  キャスト達はアレッサンドロと対決する。 ◆カット進行  カット進行が発生する。敵は以下のとおり。 ・アレッサンドロ CS:10 ・ミス・ヴァイオレンス CS:8 ・カタナ・トループ×1 CS:6  カタナ・トループ(『TNM1』P284)のHPは15とする。  キャスト達を1エンゲージとする。敵はすべて近距離に配置する。アレッサンドロを1エンゲージ。ミス・ヴァイオレンス(*9)、カタナ・トループはまとめて1エンゲージとする。 ▼描写  かがり火がたかれたスタジアムに、ボロをまとった人々が集まっていた。 「偉大なるアレッサンドロ陛下を讃えよ!」  ミス・ヴァイオレンスの声とともに、群衆はいっせいに頭を垂れる。彼らひとりひとりの手に、騎士団がドラッグを手渡していく。これが今月の勤労の対価なのだ。  その様子を、傲然と見下ろすひとりの男。  “国王”アレッサンドロ……。 ▼セリフ:ミス・ヴァイオレンス 「おまえ達、王国の民ではないな!」 「NBIめ。よもや陛下の御前にまで入り込むとは!」 ▼セリフ:アレッサンドロ 「やはりキャスト@か……ひさしいな。俺の前に生きて姿をあらわすとすれば、それはおまえであると思っていたぞ」 「どうだ、俺の王国は? ここには完璧な法が行き届いている。それを破るものには、絶対の罰がくだされる。例外はない……ここには厳然たる秩序がある」 「俺がこの地に来るまで、ここには混沌だけがあった。日本政府も大企業も、金にもならないスラムなど見向きもしない。だから俺はここに己の国を築いた……」 「そして見よ! 今や俺は王だ。誰もが恐怖して、頭を垂れる。誰もが畏敬をもって、俺を呼ぶ。ここでは俺が法だ!」 「キャスト@、おまえは我が友だ。だが、我が王国法に例外はない。さあ、死ぬがよい……!」 (倒れた)「俺がいなくなっても、こいつらは救われまい。おまえの悪夢は、終わらないぞ……」 ◆結末  カット進行が終了したなら、シーンを終了する。 /* エンディングフェイズ */  次に提示するのはエンディングの一案である。プレイヤーからの要望に合わせて、自由に変更して構わない。 ●エンディング1:王位簒奪 シーンプレイヤー:キャスト@ ◆解説  キャスト共通のエンディング。全員登場。クライマックスの直後のシーンとなる。  国王は倒されたが、ドラッグと食料によって飼い慣らされた人々は、そう簡単に自由な暮らしにもどることはできない(*10)。  彼らはキャストを、新たな国王なのだと考える。 ◆描写  キミ達がアレッサンドロを打ち倒すと、スタジアムは静まりかえる。そして、ぽつりぽつりと声があがりはじめた。 ▼セリフ:国民 「王が倒された……王が倒された。彼らが新しい王だ!」 「この王国はすべてあなた様のものです。新たなる王よ、どうか我々にご命令を……!」 ◆結末  キャスト達は人々になんと答えるだろうか。  答えたところで、シーンを終了する。 ■ポストアクト  各々のエンティングを演出したならば、経験点の計算等、ポストアクトの準備に入る。  SPS:「王国を滅ぼす」を達成していれば、経験点5点となる。  ポストアクト後、シナリオは終了となる。 / * 戦闘データ */ ●アレッサンドロ クロマク◎/カタナ/イヌ● ▼設定 「我が王国法に例外はない。さあ、死ぬがよい……!」  王国を支配するクロマク。Xランクを支配して、ドラッグビジネスを行っている。  厳然たる秩序に執着をもち、みずからがさだめた法の実行のためには手段を選ばない。かつては本心から人々の平和を望んでいたのだろうが、今や権力にとりつかれている。 ▼神業 腹心□ 死の舞踏□ 制裁■ ▼能力値/制御値 R理性:8/12 P感情:6/13 L生命:6/13 M外界:8/11 ▼戦闘データ 【CS】 10 【AR】 1 【防御力】S:1/P:2/I:2 ▼一般技能 3RPlM 白兵 ▼スタイル技能 3RPlM †クロマク (『TNM1』P163) 2rplm 居合い (『TNM1』P166) 3RPlM カマイタチ (『TNM1』P166) 3RPlM ハヤブサ (『TNM1』P166) ▼アウトフィット ・日本刀 電:- (『TNM1』P194) 攻:S+7 受:2 射程:至近 ・皮下装甲※ 電:15 (『TNM1』P196) 防(S/P/I)1/2/2 ▼戦闘プラン  最初のセットアッププロセスで〈ハヤブサ〉を使用。自身の【CS】をカット終了まで+[カードの数字]する。1シーン1回使用可能。  メジャーアクションで〈白兵〉〈カマイタチ〉〈支配者の拳〉を組み合わせ。中距離までの対象に物理攻撃を行う。判定値は+2で、ダメージは[S+15]。 ●ミス・ヴァイオレンス カブト●/カゲ◎/レッガー ▼設定 「これがアレッサンドロ様にたてついた不穏分子の末路だ」  アレッサンドロの側近にして愛人。スキンヘッドの美女。かつては誰にも御すことのできない、最悪の殺し屋としておそれられていた。しかしアレッサンドロに出会い、はじめて他人に服従を誓った。 ▼神業 難攻不落□ 不可知□ 不可触■ ▼能力値/制御値 R理性:7/12 P感情:3/13 L生命:7/13 M外界:4/10 ▼戦闘データ 【CS】 8 【AR】 1 【防御力】S:4/P:4/I:4 ▼一般技能 3RpLM 白兵 ▼スタイル技能 2rplm ハードロック (『TNM1』P152) 3RpLM †死点撃ち (『TNM1』P171) 3rplm イカサマ (『TNM1』P172) 3RpLM †急所攻撃 (『TNM1』P175) ▼アウトフィット ・生身 電:15 (『TNM1』P194) 攻:P+8 受:4 射程:至近 “サイバーフレーム”の効果を適用済。 ・サイバーフレーム 電:15 (『TNM1』P199) “生身”の効果を変更。 ▼戦闘プラン  ムーブアクションでキャストのエンゲージに移動。メジャーアクションでは〈白兵〉〈死点撃ち〉〈急所攻撃〉を組み合わせ、至近距離の対象に物理攻撃を行う。判定値は+2でダメージは[X+8]。1点でもダメージを与えた場合、対象は[BS:酩酊(大)]を受ける。 /* シナリオ運用の指針 */ ●シナリオのコンセプト  『ダーク・キングダム』はスラム街につくられた悪の王国をめぐるシナリオだ。その裏側には、トーキョーの無法に失望し、独自の秩序を打ち立てんとするゲストの歪んだ理想がある。キャストは王国に挑み、これを打ち倒さなければならない。 ●プレイヤー2人用のバランス調整  このシナリオはプレイヤー2人でプレイすることが可能である。その場合は以下のバランス調整を推奨する。 ▼クライマックス1:ダーク・キングダム ・ミス・ヴァイオレンスはゲストではなく、トループの1人としてあつかう。 /* 右柱に記載する注釈 */ (*1)シーンプレイヤー:キャストB  キャストBがいない場合は、キャストAをシーンプレイヤーとする。 (*2)5報酬点を渡す  これはNBIの通常の仕事よりも大きな額だ。これはそれだけこの任務が困難で、生還自体が難しいことを示している。 (*3)シーンプレイヤー:キャストB  キャストBがいない場合は、キャスト@をシーンプレイヤーとする。 (*4)宣言だけで逃亡は可能だ  逆らわないようであれば、そのまま監獄へと連行される。とくにキャストの行動が制限されることはない。逃亡はいつでも可能だ。 (*5)ミス・ヴァイオレンスは神業で対応する  ミス・ヴァイオレンスはカット進行に入ることなく退場する。そのためプレイヤーが神業によらない攻撃を宣言したとしても、カット進行でないことを理由に却下してよい。神業の応酬の結果、ミス・ヴァイオレンスが戦闘不能になった場合、以降のアクトはミス・ヴァイオレンスがいないまま進行する。クライマックスにミス・ヴァイオレンスは登場しない。  またプレイヤーが2人の場合、ミス・ヴァイオレンスは神業を使用しない(できない)。 (*6)食料とドラッグ  最低限の食と娯楽を保証することで、アレッサンドロは住人達を支配している。俗に言うパンとサーカスだ。  そのためアレッサンドロを積極的に支持する者もいる。もっともそうした者たちは皆、重篤なドラッグ中毒を患っている。 (*7)姿を見せない  アレッサンドロのアドレスは、ミス・ヴァイオレンスの《不可触》で隠されている。ただしプレイヤーが2人の場合、ミス・ヴァイオレンスは神業を使用しない(できない)。 (*8)《電脳神》などの神業が必要だ  神業をもちいるためのシーンをもうけるとよいだろう。神業をもちいるとクライマックスに移る条件がととのう。  また時間に余裕があるならば、RLはクライマックス前にやりたいシーンがないかプレイヤーに確認をとり、適宜シーンをもうけるとよい。  キャストがアレッサンドロ打倒へのモチベーションをじゅうぶんに高めたなら、クライマックスをはじめよう。 (*9)ミス・ヴァイオレンス  プレイヤーが2人の場合はゲストではなく、カタナ・トループの1人としてあつかう。当然、神業も使用しない。 (*10)自由な暮らしにもどることはできない  アレッサンドロが言っていたとおり、王国が築かれる前、この地に暮らす人々は最低限の生活すらままならなかった。王国がなくなっても、彼らに生きていく術はない。  RLが望むなら、このことを、民衆の口を借りて、プレイヤーに問うてもよい。アクトにビターな余韻を残すことになるだろう。これはキャストが残った神業を上手に使うチャンスでもある。