/* 基本情報 */ ■シナリオ基本情報 ▼シナリオタイトル クレイジーナース ▼作者 アルバガルド ▼作者(代表者)twitterアカウント @Alba_gard ▼プレイヤー人数  1〜2人 ▼想定プレイ時間  2時間 ▼シナリオタグ  ストリート、マッドサイエンティスト、スラップスティック ●ウルトラライトシナリオ  本シナリオは「ウルトラライト(超軽量)シナリオ」だ。標準的な『トーキョー・ナイトメア』シナリオに比べ、より少人数のプレイヤー、より短時間でのプレイが可能だ。他のシナリオであればプレイ自体が成立しない状況でも、気軽に『トーキョー・ナイトメア』を遊ぶことができるだろう。 ●シナリオレギュレーション ▼使用経験点  0〜50点程度 ▼達成値制限  制限なし。  ゲストデータの最大達成値は21である。 ▼RLが使用するルールブック 『TNM1』 /*アンダーワーク情報*/ ■アクトトレーラー 裏の世界の連中は、誰もが一度は世話になる。 闇医者……彼らなしでは、ストリートの生活は立ちゆかない。 だが麻酔の眠りは、どんな凄腕も丸裸にしてしまう。 ベッド脇に立つ白衣の天使。 その顔には狂気の笑みが浮かんでいた。 「さあ、オペをはじめましょう。あなたは人間を超えるのです」 頭上から迫るドリル、骨肉を断つ回転ノコギリ。 冗談じゃない。俺をここからだしてくれ! トーキョー・ナイトメア 「クレイジーナース」 夜が来て、悪夢が始まる。 ■アクトハンドアウト 各キャストには、以下の設定が推奨・追加される。 キャスト@:白髭医院の常連 キャストA:白髭医院の常連 ▼キャスト@ コネ:クレイジーナース 推奨スート:【生命】 QS:探索人(『TNM1』P102) スタイル:カタナ  キミは裏の世界の住人だ。先日の仕事で負った怪我を治療するために、白髭医院へとやってきた……はずだった。だが目を覚ますと、キミはキャストAとともに手術室で、拘束されていた。ベッドの脇には顔見知りのナースが立っている。彼女はキミ達の肉体に惚れ込み、最先端の治療を施すため、拉致監禁したのだという。そしてオペがはじまった――。 【PS:退院する】 ▼キャストA コネ:クレイジーナース 推奨スート:【生命】 QS:荒事屋(『TNM1』P108) スタイル:カブト  キミは裏の世界の住人だ。先日の仕事で負った怪我を治療するために、白髭医院へとやってきた……はずだった。だが目を覚ますと、キミはキャスト@とともに手術室で、拘束されていた。ベッドの脇には顔見知りのナースが立っている。彼女はキミ達の肉体に惚れ込み、最先端の治療を施すため、拉致監禁したのだという。そしてオペがはじまった――。 【PS:退院する】 ■キャスト作成  トレーラーシート(アクトトレーラー、ハンドアウトなど)を参考にキャストを作成すること。 ●クイックスタート  本シナリオでは、以下のサンプルキャラクターを使用することを推奨する。 キャスト@:探索人(『TNM1』P102) キャストA:荒事屋(『TNM1』P108) ●コンストラクション  コンストラクションで作成する場合、以下の推奨スタイルで取得することを推奨する。 キャスト@:即死系神業をもつスタイル(*1)/白髭医院の常連 キャストA:防御系神業をもつスタイル/白髭医院の常連 ●プレイヤー人数が1人の場合  プレイヤーが1人の場合はキャストAをぬくこと。 ●必要な神業  ゲストが使用する即死系神業だけでキャストが死亡することを防ぐため、キャスト全員で1個以上の防御系神業が必要だ。 ●主に使用する技能 〈社会:ストリート、ビジネス、テクノロジー〉 ■キャスト間コネクション  キャスト間のコネは以下のとおりに取得する。 キャスト@→キャストA→キャスト@ ■特記事項  このシナリオではキャストは意思に反して、身体改造を施される。とくにキャストがウェットである場合には、キャラクター性が損なわれる可能性があることに留意すること。  またキャストは「メディカル、サービス」をのぞくすべてのアウトフィットを失った状態からアクトを開始する。アウトフィットはイベントで取り戻すことができる。 /* RL用テキスト */ ■ストーリー  クレイジーナースは、無茶な人体改造こそ最先端の治療であると信じる歪んだ信念の持ち主だ。彼女は医療に従事しながらも、気に入った患者を誘拐し、人体実験まがいの手術を繰り返してきた。しかし彼女の手術に耐えられる患者は少なく、多くの者が精神を破壊され廃人と化した。  彼女は白髭医院に看護師として勤めながら、その常連であるキャスト達に目をつけた。その精強な肉体があれば、手術に耐えることができるはずだ。そう考えた彼女はキャストを拉致し、スラムの廃病院に監禁した。そしてキャスト達の身体に、めちゃくちゃな改造をほどこしてしまう。  キャスト達がクレイジーナースを倒し、廃病院を脱出したならばシナリオは終了する。 /* オープニングフェイズ */ ●オープニング1:目覚め シーンプレイヤー:キャスト@ 全員登場 ◆解説  キャスト全員のオープニング。白髭医院で診察をうけていたはずのキャスト達だが、いつもまにか見知らぬ病室で拘束されている。  そこにいたナースは、キャスト達に改造手術をうけさせる旨を告げる(*2)。 ◆描写  目が覚めると、そこは手術室だった。  身体はベッドに縛り付けられていて、まったく身動きがとれない。  今日は白髭医院に診察を受けに行ってそれから……あとのことはまったくわからない。なぜこんな状況になっているのだろう。  ベッドの脇には、白衣を着た若い女性が立っていた。見覚えがある。たしか白髭医院のナースだったはずだが……。 ▼セリフ:クレイジーナース 「ふふ、おはようございます。気分はいかがですか?」 「おふたりを起こしたのは、これから行う手術について、ご説明するためです」 「あなたがたはとても精強な肉体の持ち主です。ほんと、いつも惚れ惚れしていました。この身体を好きなようにいじれたら、どんなに素敵だろうって!」 「ふふ、そんなあなた達ふたりがいっしょに診察にきて、今日がその日なんだって思いました。だから、意を決して拉致監禁させてもらったんです」 「あなた達の肉体、とても素晴らしいのにあんなカビのはえた治療では宝の持ち腐れ。私の最先端の治療を受ければ、もっともっと強靱な肉体を手に入れることができます。ほら、同意書にサインしてください……」 「さあ、オペをはじめましょう……あなたがたは人間を超えるのです!」 ◆結末  ナースは拘束されたキャストの手をつかんで、無理矢理同意書にサインさせる。彼女の合図とともに、頭上に設置された手術用ドリルと回転ノコギリがうなりをあげる。  全身麻酔がききはじめ、キャストの意識はふたたび暗転する。シーン終了。 /* リサーチフェイズ */ ■クライマックスの条件  「●イベント5:キャスト@のテスト」のあと、クライマックスになる。 ●イベント1:オペのあと 条件:リサーチフェイズ最初のシーン シーンプレイヤー:キャストA 全員登場 ◆解説  キャスト全員登場。オペのあと、病室で目覚めたキャストが脱出するシーン。部屋からの脱出に判定は必要ない。ドアは施錠されておらず、宣言だけで外に出ることができる。  手術の結果、キャストの身体に目に見える変化があらわれている。キャスト全員は手札の好きなカード一枚、もしくは山札の一番上のカードを捨て、その数字の改造人間チャートを参照する。キャストの肉体にはその変化があらわれる。  同時にそのカードの数字をもとに、精神ダメージチャートを参照し、そのダメージを受ける(*3)。  またキャストは「メディカル、サービス」をのぞくすべてのアウトフィットを失っている(*4)。  登場したキャスト全員はキーワード【クレイジーナース】【現在地点】を得る。 ◆描写  ふたたび目を覚ますと、キミたちは見知らぬ病室のベッドで寝ていた。  拘束具はもうない。キミ達は起き上がって、顔を見合わせる。しかし、その姿は驚くべきものだった……! ▼セリフ:クレイジーナース(館内放送) 「ふふ、生まれ変わった気分はいかがです?」 「驚きました? でもかたちだけじゃないんです。あなたたちの身体にはなんと、ふふふふふふふ……これ以上はまだ秘密♪」 「一回目の手術は成功です。経過を見てから、次の手術に移りましょう」 「それではテストのための準備をしておきますね。それまでお部屋でリハビリをしていてくださいね。まだお外に出ちゃダメですよ」 ◆結末  どうやらこの上、さらに手術されてしまうらしい。はやくここから逃げ出さなければ……シーン終了。  『TNM2』掲載の追加ルールを採用している場合、シーンに登場したキャスト全員にSPS:「綺麗な身体になる」を与える。 ●イベント2:クレイジーナースの歓喜 条件:キャストが病室を出た ルーラーシーン 登場判定:不可 ◆解説  キャストを監視するクレイジーナースをえがくルーラーシーン。 ◆描写  どこかの暗闇の中で、看護師はモニターを見つめていた。そこにはドアを開けて逃げ出すキャスト達の様子が、はっきりとうつっている。するとナースは、歓喜の表情で口元をおさえた。 ▼セリフ:クレイジーナース 「ああ、見て、扉を開けて外に出ています! 知能がちゃんと残っているんだわ!」 「幼児退行の兆候もなし。これなら期待できそうです。早速、組み込んだ機能をためしてみなくっちゃ」 「ふふ、きっとびっくりするわ……!」 ◆結末  そしてナースは部屋の壁をあおぎみる。壁一面に、クレヨンで描かれたつたないイラストがはりだされている。彼女が子供の頃から書きためてきた人体実験の計画書だ。 「さあ、どれにしようかしら……♪」  彼女は楽しそうに、計画を選びはじめた。  シーン終了。 ●イベント3:闇医者 条件:キャストが[白髭医院の車]のアドレスに向かった シーンプレイヤー:任意のキャスト 登場判定:〈ストリート、企業、テクノロジー〉10 ◆解説  白髭医院のバンに向かうと発生するシーン。迷う場合は『キャスト@』をシーンプレイヤーとする。キャストはここでキャラクターシートに書かれた、本来もっているアウトフィットをすべて取り戻す。なお車のキーは運転していたであろうクレイジーナースが持ち去っている。このシーンに登場したキャストはキーワード【ナイチンゲール総合病院】を得る。 ◆描写  玄関前には、見覚えのあるバンが止まっていた。近寄ると、半開きになった貨物室からうめき声のようなものが聞こえてくる。  開けてみると、キミ達のアウトフィットが無造作に積まれていた。そして、その脇では闇医者、白髭が後ろ手に縛られている。顔の痣をみるになんらかの暴行をうけたようだ。 ▼セリフ:“じじい”白髭 「おお、おまえ達、無事だったのか……! そ、その姿は……!?」 「ははぁ……なるほど。健康な人間にこんな危険なサイバー化をほどこすとはな。あんた達は運がいい。普通ならもうとっくに精神がいかれちまってる」 「わしはあんた達の治療をしようとして、うしろから突然襲われたんだ……正体はわからん。だがあのナースじゃない。もうひとり別の協力者だ」 「あんた達の手術を見ればわかる。やつはひとりじゃない。同等の医療技術をもった共犯者がいるはずだ」 (外を見て)「ここは……ナイチンゲール総合病院だな。チハヤ系列だが、もうずいぶん昔に廃院になったはずだ」 「あんた達の身体、わしなら治してやれる。だがそれも無事に脱出できたらの話だ」 ◆結末  白髭との会話を終えたところで、シーンを終了する。 ●イベント4:キャストAのテスト 条件:「イベント3:変貌」の直後 シーンプレイヤー:キャストA 全員登場 ◆解説  クレイジーナースがキャストAの試験を行うシーン(*5)。車が爆散するが、白髭の生死はプレイヤーが任意に決定してかまわない。助けたなら、白髭は気絶し、以降のシナリオ進行に関わらないことにするとよいだろう。  クレイジーナースBは《タイムリー》を《ファイト!》と同様の効果で使用し、キャストAの《難攻不落》(もしくは他の防御系神業)を増やす。  キャストはこの神業を自由に使用することができる。ただしその演出は必ずクレイジーナースの改造によるものとなる。この際、手札の好きなカード一枚、もしくは山札の一番上のカードを捨て、その数字の改造人間チャートを参照してもよい。キャストには新たにその身体的特徴が芽生える(*6)。  そののち、戦車の主砲がキャストを襲う。  キャスト全員は難易度22の〈回避〉もしくは〈運動〉判定を行う(*7)。  失敗したキャストは[X+10+山札から引いたカード3枚分]点の肉体ダメージを受ける。《難攻不落》などのように攻撃から複数のキャストを守ることのできる神業を使用した場合、キャスト全員がダメージをまぬがれるものとする。 ◆描写  キミ達がバンをはなれると、背後を一条の光線が横切った。轟音、そして爆散するバン。  どこからか狙われている……!  近くのスピーカーから看護師の声が流れだす。 ▼セリフ:クレイジーナース(館内放送) 「うふふ、それではふたりともお待ちかね。改造能力のテストをはじめましょう。最初はキャストAから!」 「今、お見せしたのはカーライル製の高出力レーザー戦車の主砲です。これからバッテリーパックが切れるまでの一分間。撃ちつづけますから、耐えてみてください」 「ええ、直撃したら消し炭になってしまいます。でも、あなたが改造で得た力を解放すれば、生き残れるはずです!」(《タイムリー》を使用する) (増やした神業を使用した)「ああ、パーフェクトだわ! 実験は大成功です」 (他の手段で生き残った)「ああ、なんて生存能力なの! 改造能力を使うまでもないなんて。ますます惚れ込んでしまいます……♪」 ◆結末  キャストが障害を突破したなら、シーンを終了する。 ●イベント5:キャスト@のテスト 条件:キャストが[A棟九階ナースステーション]のアドレスに向かった シーンプレイヤー:キャスト@ 全員登場 ◆解説  クレイジーナースがキャスト@の試験を行うシーン。クレイジーナースAは《タイムリー》を《ファイト!》と同様の効果で使用し、キャスト@の《死の舞踏》(もしくは他の即死系神業)を増やす。キャストはこの神業を自由に使用することができる。ただしその演出は必ずクレイジーナースの改造によるものとなる。  この際、手札の好きなカード一枚、もしくは山札の一番上のカードを捨て、その数字の改造人間チャートを参照してもよい。キャストには新たにその身体的特徴が芽生える。  そののちカタナ・トループ(『TNM1』P284)が現れ、キャストに戦闘を仕掛ける。配置は近距離で、HPは100とする。 ◆描写  キミたちは病棟の階段を駆け上っていく。この上にあるナースステーションに、あの看護師はいるはずだ。  しかし、そこにきぐるみを着た改造人間たちが現れ、行く手をはばんだ(*8)。その数、総勢100人。そのサイバーアイには、まるで意思の光が見られない。 ▼セリフ:クレイジーナース(館内放送) 「ああ、あなた達なら私の居場所に気づくって思っていました。さあ、さっそくキャスト@のテストをはじめましょう!」 「彼らは私のかわいい患者達。手術のショックに心が耐えられなかったの……悲しいですね。でも今はこうして私の実験を手伝ってくれているんです」 「ええ、極限までサイバーアップした彼らは、軍隊だって蹂躙できます。でも、改造されたあなたの力を解放すれば、1対100でも楽勝のはずです!」(《タイムリー》を使用する) (増やした神業を使用した)「ああ、素敵。これです。これが私の夢見た力なんです。キャスト@、あなたは私の夢をかなえてくれました……!」 (他の手段で生き残った)「ああ、なんて強さなの! ごめんなさい。私、あなたの力をみくびっていました。もっともっと、いけちゃうんですね……♪」 「ふたりともテストに合格です。ああ、もういてもたってもいられません。はやく来てください。私、待ってますから……♪」 ◆結末  キャストは改造人間達を倒し、九階へと急いだ。シーンを終了する。 /* クライマックスフェイズ */ ●シーン1:クレイジーシスターズ シーンプレイヤー:キャストA 全員登場 ◆解説  キャスト達はふたりのクレイジーナースと対決する(*10)。クレイジーナースはふたりおり、互いが互いをクローンだと主張する。本当のところはもうわからない。 ◆カット進行  カット進行が発生する。敵は以下のとおり。 ・クレイジーナースA CS:8 ・クレイジーナースB CS:7  キャスト達を1エンゲージとする。敵はすべて近距離に配置し、まとめて1エンゲージとする。 ◆描写  A棟九階ナースステーション。そこではナースがキミ達を待ち受けていた。だが、どういうわけか、彼女はふたりいた。どちらも顔は瓜二つ、同じ血染めの白衣をまとっている。  彼女はまったく同時に口を開いた……。 ▼セリフ:ふたりのクレイジーナース 「ああ、まさかここまで来れるなんて。素敵です。おめでとう、手術は大成功ですね……♪」 「これで安心して、次の手術に移れます。さあ、もう準備はできています。ふたりともそこの診察台に横になってください(*11)」 「ああ……この子のこと? 大胆な手術をするためには手が足りなかったのでつくったんです。私が本物で、こっちがクローン」 (もうひとりが)「いいえ、私が本物で、あっちがクローンです。クローンなのに自分が本物だと思いこんでいるんです。おかしいですよね」 「あなた達はつらいテストも、リハビリも乗り越えてきました。これなら次のオペもきっと成功するわ! 今度はもっと過激で、もっとすっごいの……ね、想像するだけでゾクゾクきちゃうでしょぉぉぉ?」 「手術はいや? もう、しかたありませんね。聞き分けのない子は、またベッドにぐるぐる巻きにしちゃいましょう……!」 (倒れた)「ああ、血が……血が! 手術しなくっちゃ。しゅじゅちゅぅ……♪」 ◆結末  カット進行が終了したなら、クレイジーナースから院長のカードキーを奪うことができる。シーンを終了する。 /* エンディングフェイズ */  キャストが生還した白髭、もしくはしかるべき医療機関を受診すれば、身体を元通りにしてもらうことができる。医者は「完全に治りました」と言って目をそらす。その言葉を信じるかはキャスト次第だ。  もちろんそのままでいることもできる。その場合、じょじょに人格が崩壊していくことだろう。 /* ポストアクト */  各々のエンティングを演出したならば、経験点の計算等、ポストアクトの準備に入る。  SPS:「綺麗な身体になる」を達成していれば、経験点5点となる。  またクレイジーナースの《タイムリー》で増えた神業を使用した場合は、《ファイト!》に準じて、経験点を計算する。  ポストアクト後、シナリオは終了となる。 / * 戦闘データ */ ●クレイジーナースA タタラ=タタラ◎●/レッガー ▼設定 「さあ、オペをはじめましょう……あなたがたは人間を超えるのです!」  キャスト達を拉致監禁した看護師。過激な強化手術に執着しており、手術に耐えうる壮健な肉体をもつキャスト達に目をつけた。姫草百合子と名乗っている。  あらかじめキャストの身体に仕込んでおいた爆弾のスイッチを入れる。 ▼神業 タイムリー■ タイムリー□ 不可触■ ▼能力値/制御値 R理性:8/14 P感情:4/10 L生命:4/10 M外界:8/14 ▼戦闘データ 【CS】 8 【AR】 1 【防御力】S:1/P:1/I:2 ▼一般技能 3RPlM 射撃 3RPlM 医療 ▼スタイル技能 1rplm 戦闘算法 (『TNM1』P149) 3RPlM †爆破工作 (『TNM1』P149) 3RPlM †凶刃 (『TNM1』P175) ▼アウトフィット ・アーマージャケット 電:12 (『TNM1』P197) 防(S/P/I):1/1/2 ▼戦闘プラン  キャストと同じエンゲージにいる場合、ムーブアクションで移動する。  メジャーアクションで〈射撃〉〈爆破工作〉〈凶刃〉を組み合わせ、近〜中距離の単体を対象に射撃攻撃を行う。判定値は+1、ダメージは[I+15]。1点でもダメージを与えた場合、対象は[BS:衰弱]を受ける。この[BS:衰弱]はこのダメージを治癒するまで回復しない。  《タイムリー》は防御系神業として使用する。 ●クレイジーナースB タタラ=タタラ◎●/カゲ ▼設定 「いいえ、私が本物で、あっちがクローンです」  キャスト達を拉致監禁した看護師。過激な強化手術に執着しており、手術に耐えうる壮健な肉体をもつキャスト達に目をつけた。姫草百合子と名乗っている。  鋭いメスさばきを得意とし、数メートル先の分厚い鉄板を、メス一本で切り裂くことができるという。 ▼神業 タイムリー■ タイムリー□ 不可知□ ▼能力値/制御値 R理性:9/13 P感情:2/11 L生命:4/10 M外界:9/13 ▼戦闘データ 【CS】 7 【AR】 1 【防御力】S:1/P:1/I:2 ▼一般技能 3RpLM 白兵 3RpLM 医療 ▼スタイル技能 1rplm 戦闘算法 (『TNM1』P149) 4RPLM 胡蝶 (『TNM1』P170) 3RpLM †死点撃ち (『TNM1』P171) ▼アウトフィット ・ナイフ 電:12 (『TNM1』P194) 攻:S+2 受:1 射程:至近 投射可能。その場合は[射:近]となる。 ・アーマージャケット 電:12 (『TNM1』P197) 防(S/P/I):1/1/2 ・強化人工筋肉 電:18 (『TNM1』P199) 白兵武器の物理攻撃で与えるダメージ+3する。 ・神経加速装置 電:16 (『TNM1』P199) セットアップで使用。自身の【CS】をカット終了まで+6する。 ▼戦闘プラン  最初のセットアッププロセスで神経加速装置を使用。自身の【CS】をカット終了まで+6する。  キャストと同じエンゲージにいる場合、ムーブアクションで移動する。  メジャーアクションで〈白兵〉〈胡蝶〉〈死点撃ち〉を組み合わせ、近距離の対象に投射による物理攻撃を行う。判定値は+1、ダメージは[X+13]。投射しても、武器は失われない。  《タイムリー》はキャストが2人の場合は防御系神業として使用。キャストが1人の場合は、カット進行前にキャストの任意の神業を増やす効果で使用する。 /* シナリオ運用の指針 */ ●シナリオのコンセプト  『クレイジーナース』は正気を失った看護師に誘拐され、人体改造を施されるシナリオだ。キャストは脱出を決意するが、その身体には未知の機能が付与されている。  キャストは脱出のために奔走しつつ、自分の身体の変貌に、阿鼻叫喚することになる。 ●テスト  リサーチフェイズでは、テストと称してキャストの能力を試すイベントが発生する。この際、クレイジーナースは《タイムリー》をもちいてキャストの神業を増やす。キャストがこの神業を使用すれば、イベントを難なくクリアすることができるはずだ。  ここで焦点となるのは、クレイジーナースが用意した神業を使用するか否かの、プレイヤーの決断である。使用すればキャストは改造人間としての能力をもちいたことになる。自分の身体に埋め込まれた機能に狼狽するロールプレイを楽しめるだろう。  逆に自分の神業を使用した場合は、クレイジーナースに屈さず、自分本来の力で生き残ったことになる。キャストの強さを表現できるというわけだ。またクライマックスで、クレイジーナースを倒すために改造人間としての能力を使いたいので、増やされた神業を温存する……という考えもありえる。  プレイヤーに楽しく演出プランを考えてもらうことが、これらのイベントの趣旨なのだ。  またキャストの能力によっては、神業を使わずにイベントを攻略することもできる。キャスト構築によってシナリオを有利にすすめることができたわけで、プレイヤーはふかい満足を得ることができるだろう。 ●プレイヤー1人用のバランス調整  このシナリオはプレイヤー1人でプレイすることが可能である。その場合は以下のバランス調整を推奨する。 ▼クライマックス1:クレイジーシスターズ ・クレイジーナースBはカット進行前に、《タイムリー》を使用して、キャストの任意の神業を増やす。 /* 改造人間チャート */ DOC 2 背中にヒレ、頭にツノがある。 3 イカやタコのような触手がはえる。 4 ドリルやノコギリがついていて、自在に操作できる。 5 動物、または昆虫の特徴をもつ。 6 思わぬ場所に眼球がある。そして実際見える。 7 思わぬ場所から手がはえている。 8 肌が神々しい光をはなっている。 9 子供にもどっている(大人になっている)。 10 頭からアンテナがつきでている。 J 性転換している。あるいは異性の特徴をそなえている。 Q 身体からキノコが生えており、謎の胞子がでる。 K 思わぬ場所に口腔があり、呼吸や食物の摂取ができる。 A 余分な頭がもうひとつ生えている。 /* 右柱に記載する注釈 */ (*1)即死系神業をもつスタイル  《不可知》は含まない。《死の舞踏》のように任意のダメージを与えることができる神業が望ましい。 (*2)ナース  クレイジーナースの名前は、アクトに関係しないため、とくに告げずにすすめてよい。キャストに名前を問われた場合は、姫草百合子と名乗る。 (*3)カードの数字をもとに  本シナリオ付属の改造人間チャートはカードの数字をそのまま参照するが、精神ダメージチャートはルールどおり絵札を10と考える。混同しないように注意すること。  JOKERを使用した場合には改造人間チャートと精神ダメージチャートに適用する数字を、別々に選んでかまわない。  引いたカードに対して切り札の使用を宣言することも可能であるとする。  また『TNM1』P253にあるように、ダメージは1シーンに1回、〈医療〉判定によって治療をこころみることができる。 (*4)すべてのアウトフィットを失っている  とはいえプレイヤーから「このアウトフィットはこの状況でも使用できる(できない)のではないか」と提案されることもあるだろう。そうした場合、具体的にどのアウトフィットが使用可能なのかは、RLが個別に判断すること。シナリオではすぐにアウトフィットをとりもどすことができる。ルール的な有利不利にこだわるよりも、おもしろいかどうかで気軽に判断しよう。 (*5)キャストAの試験を行う  プレイヤーがひとりの場合は、キャスト@を対象とし、キャスト@の防御系神業を増やす。 (*6)身体的特徴が芽生える  「イベント1:オペのあと」のときと違い、精神ダメージを受けることはない。 (*7)キャスト全員  キャストAがカブト以外のスタイルで参加しており、キャスト全員への攻撃を防ぐ神業をもたない場合は、キャストAひとりだけが判定するものとする。 (*8)きぐるみ  某有名アニメのキャラクター。テーマパークのマスコットとしても有名。クレイジーナースは子供のころ、このぬいぐるみで手術ごっこをして遊んでいた。 (*9)院長権限  この廃病院の院長だった、彼女の父のカードキーを使用している。 (*10)クレイジーナースと対決する  プレイヤーが1人の場合、クレイジーナースBはカット進行前に、《タイムリー》を使用。  「実はもうひとつ秘密の機能があるんです! うふふ、とっておきなんですよ」と言って、キャストの任意の神業を増やす。  キャストに戦闘で使用できる神業が少ない場合も、同様の調整を行うとよい。 (*11)そこの診察台に横になってください  もしクレイジーナースの手術を受け入れた場合、キャストは廃人となる。その人格は変容し、もはや同じ人物とはいえない。